PhotoroomとPicsartを徹底比較!EC向けのツールはどっち?
PhotoroomとPicsartは、両方とも商品写真の編集やECコンテンツ制作向けのツールとして人気ですが、どちらを使えばいいか迷っている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、各ツールの特徴や機能を徹底的に比較するので、ぜひ参考にしてください。
【目次】
Photoroomとは
Photoroomは、主にEC事業者や中小企業、クリエイターなど、高画質の商品画像を時間をかけずに作成したいユーザー向けのAI写真編集ツールです。高額の契約料金や長いリードタイムに悩まされることなく、スマートフォンやパソコンを使ってEC用コンテンツを短時間で簡単に作成できます。
汎用的な写真編集ソフトとは異なり、EC向けコンテンツ制作における特定のニーズに対応するテンプレートやAIツールが用意されているため、商品画像の編集・作成作業の効率化が可能です。モバイルアプリ(iOS・Android)とWeb版で利用でき、簡単な操作でスピーディーに編集作業が行えます。
Picsartとは
Picsartは、写真・動画編集、グラフィックデザイン、SNSコンテンツ制作向けのデザインツールです。
インフルエンサーやデザイナー、一般ユーザーを対象とし、AI機能に加えて、種類豊富なテンプレート、ステッカー、フォント、エフェクトなどを活用して個性的なビジュアルコンテンツを制作したい場合に便利なツールです。Picsartもモバイル版とWeb版で利用可能です。
機能・特徴の比較
どちらも非常に便利な画像編集ツールですが、用途や対象ユーザーがそれぞれ異なります。
EC企業にとって重要となる各ツールの機能と特徴を比較して以下にまとめました。
機能・特徴 | Photoroom | Picsart |
コア機能 | 背景除去、商品画像用テンプレート、影生成、EC特化型UI | 幅広いデザイン機能、SNS・動画用テンプレート、描画ツール、ステッカー |
一括編集・処理速度 | 最大50枚の画像にテンプレートを一括適用、一貫性重視 | 最大50枚の画像を一括編集、カスタムデザイン重視 |
AI機能 | AI背景・影生成、画像拡大など商品画像作成の自動化に重点を置く | AI置換、画像ジェネレーター、スタイル変換機能などの試行的ツール |
使いやすさ | 使用開始・操作が簡単、ガイド付き、初心者向け、ワンクリックで画像の編集・補正が可能 | 豊富なツールを備えた複雑なUI、経験豊富なクリエイター向け |
出力・エクスポートオプション | 高解像度JPG・PNG・WebP、背景透過画像、月250回無料エクスポート、透かしなし | JPG・PNG・WebP、背景透過画像の保存 |
料金体系・プラン | 無料版(画像250枚までエクスポート可能)、Pro:年額¥9,900、Teams:ユーザー3人まで | 無料版(AI機能に制限あり)、Plus:年額¥8000、Pro:年額¥12000(1人あたり) |
コア機能の比較
両ツールとも背景除去やトリミングなどの基本機能を備えていますが、PhotoroomがEC画像の編集に特化しているのに対し、Picsartは幅広いデザインプロジェクトに対応しています。
共通のコア機能
AI背景除去
Web版・モバイルアプリ
フィルター、トリミング・サイズ変更、基本的な調整
テンプレート(用途は異なる)
Photoroomの機能・特徴
「PhotoroomのAI背景除去ツールは精度が高く、簡単に画像の背景を削除できるため、写真の編集作業を効率化できます」 — ユーザーレビュー(G2 Review)
Picsartの機能・特徴
種類豊富なデザイン機能
数千種類のデザインテンプレート
ブラシ、オーバーレイ、ステッカーなどの加工ツール
ワンタップ動画編集ツール&動画制作機能
ブランドビジュアル管理全般向けツール
「Picsartには修正・調整に役立つ豊富なテンプレートや編集ツールがあり、家族写真の編集やSNSコンテンツ制作など、必要な作業を簡単に行えます」 — ユーザーレビュー(G2 Review)
結論
ECに特化したPhotoroomを使えば、効率的に高画質の商品画像の編集・作成ができます。一方、マーケティング素材やSNS用コンテンツを制作したい場合は、操作は複雑になりますが、幅広いツールを備えたPicsartが便利です。
一括編集と処理速度
どちらのツールでも一括編集が可能ですが、速度、自動化、用途などの点で異なります。
Photoroom-スピードとスケールを追求
Proプランで一括編集が可能
一度に最大50枚の画像の背景除去、トリミング、テンプレート適用が可能。Photoroom APIではさらに多くの画像の一括編集が可能
カスタムテンプレートで統一されたデザインを適用
商品カタログの更新などEC向け
商品詳細ページ画像の一貫性を確保
Picsart-機能豊富だがEC特化度は低め
Proプランで一括編集が可能
一度に最大50枚の画像を一括編集
サイズ変更や背景除去などの編集を一括処理
カスタマイズの柔軟性を重視
作業が非効率・複雑に感じられる場合あり
結論
一括編集に向いているのはPhotoroom、デザインの微調整がしやすいのはPicsartです。
AI機能
PhotoroomのAIがEC向けの写真編集や画像作成の自動化・高速化に重点を置いているのに対し、Picsartは創造過程と芸術的効果の生成にAIを活用しています。
PhotoroomのAI機能
商品写真に合わせたリアルな背景を瞬時に生成
商品を自然に見せるための影を自動で追加
元の写真に写っていない部分をAIが復元・生成し、サイズを拡大
商品を引き立てる編集・加工が中心
PicsartのAI機能
プロンプトをもとに写真内のオブジェクトを置換・修正
テキストをもとに背景画像やデザイン要素を作成
生成AIによるスタイル変換とフィルター
ブランドイメージに合わせた高度な編集や微調整
結論
PhotoroomのAIツールは、最小限の操作で画像を自動編集・作成します。Picsartでは、様々なスタイルやコンセプトを試すことができます。
ユーザー体験と使いやすさ
Photoroomは操作のしやすさとスピードを重視しているのに対し、Picsartの機能は種類が多く、操作が複雑に感じられる場合があります。
Photoroom-初心者向け
見やすさ・使いやすさを重視
EC利用シーン別に分類されたツール
サイトに合わせた自動サイズ調整機能
初心者でも簡単に素早く作業が行える
Picsart-デザインの柔軟性を追求
機能豊富なUI
数千種類のテンプレート・素材
デザイン作業やSNSコンテンツ制作に慣れたユーザー向け
カスタマイズ性は高いが、動作遅延や決断疲れの原因に
結論
Photoroomは、初心者でもすぐに使いこなせるようになりますが、Picsartは慣れるまで時間がかかる場合があります。
出力品質とエクスポートオプション
両ツールとも高解像度エクスポートと一般的なファイル形式に対応しています。
Photoroom-EC向け画像作成に便利
JPG、PNG、WebP形式での高解像度エクスポート
全プランで背景透過画像が保存可能
無料版:透かしなし画像を月250枚までエクスポート可能
Proプラン:透かしなし画像の無制限エクスポート
用途に合わせて瞬時にサイズ調整
Proプランでは一括サイズ変更・エクスポートが可能
Dropbox、Google Drive、iCloud、OneDriveからインポート
デバイスへの保存や画像リンクの共有が可能
Picsart-クラウドストレージが利用可能
JPG、PNG、WebP形式でのエクスポート
全プランで背景透過画像がエクスポート可能
無料版のエクスポートも透かしなし(AI機能とエクスポートオプションは制限あり)
クラウドストレージ(Plus:5GB、Pro:20GB)
デザイン作業全般向け
結論
PhotoroomはEC向けのエクスポートオプションと画像サイズを用意しています。また、画像にはチームメンバーが異なるデバイスからアクセスできます。一方、Picsartで編集した画像をECサイトで使用するには、追加の調整が必要になる場合があります。
料金体系・プラン
Photoroomの料金体系はEC向けでシンプルですが、Picsartのプランはより幅広いデザインニーズに対応しており、コストもその分高くなります。
Photoroom
無料版:背景除去ツールの利用と、最大250枚の透かしなしの画像のエクスポートが可能
Pro:月額1,500円または年額9,900円
高解像度エクスポート無制限
全AIツールへのアクセス
最大50枚の画像一括編集
Teams: 1人分の料金(年9,900円)で3人が利用可能
共有テンプレート、ブランドキット、グループ請求機能も利用可能
Enterprise:カスタム料金プラン
組織のニーズに合わせたプラン
大規模なEC企業向け
Picsart
無料版:写真や動画の基本的な編集、週にAIツール用5クレジット付与、100MBのクラウドストレージ
Plus:月額666.66円(年額一括払い)
月にAIツール用200クレジット付与、プレミアムコンテンツの利用
5GBのクラウドストレージ
Pro:月額1000円(年額一括払い)
月にAIツール用500クレジット付与
背景除去無制限、一括編集、20GBのクラウドストレージ
ブランドキット、商用利用ライセンス
結論
Photoroomの有料プランは個人販売者や小規模にとってお得です。Picsartはデザインが作業の中心となる場合に適していると言えるでしょう。
ツールの使用例
様々なECサイトで出品している場合は、複数の画像を一度に編集・作成できるPhotoroom が便利です。
一方Picsartは、SNSコンテンツやブランドのビジュアルコンテンツを制作するユーザー向けですが、機能の多さや柔軟性の高さゆえに操作が複雑です。
商品販売が目的ならPhotoroomを、ブランドの宣伝や知名度アップを図るならPicsartを利用するといいでしょう。
使用場面 | Photoroom | Picsart |
出品準備中のECサイト出品者 | 高速処理、背景除去、見やすい商品画像 | 必要なツール以外の機能が多すぎる |
大量の商品画像を管理するECサイト出品者 | 一括編集、商品テンプレート、高速エクスポート | 一括編集はできるが、EC向け自動化機能が不足 |
商品画像と広告を管理する小規模ブランド | 一貫性のある画像、広告フォーマット、ブランド要素の保存 | カスタム素材を用いたコンテンツやマーケティング資料向け |
SNS中心のコンテンツクリエイター/インフルエンサー | デザイン、ステッカー、テキスト機能が限定的 | 種類豊富なデザインツールや素材 |
様々なコンテンツを制作するデザイナー・デザイン企業 | 高度なレイアウト、複数ステップ編集、動画編集には非対応 | 異なるメディアでのキャンペーンや高度なビジュアル制作に最適 |
操作しやすいツールを求める一般ユーザー | 操作しやすいUI、ガイド付きテンプレート、最小限の設定で利用可能 | 機能豊富だが操作が難しく、慣れるまでに時間がかかる |
複数のメンバーが共同で作業するデザインチーム・中小企業 | 年間9,900円で3人分のライセンス、共有テンプレート、ブランドキットを含む | ユーザーごとにライセンスが必要なため総コストが高く、AIツール用クレジットの月間制限もある |
ニーズに対応するツールの選択
商品画像の編集・作成を効率化することを優先するなら、EC向けの機能を備えたPhotoroomがおすすめです。
一方、豊富な素材を自由にカスタマイズしてSNSコンテンツを作成する場合は、Picsartが適しています。
Photoroomは、モバイルアプリ(iOS・Android)でもWeb版でもお試しいただけます。
翻訳/太田晶子

