商品写真を極める

商品画像用の効果的な背景の選び方・作り方

消費者の半数以上がまず商品画像に注目すると言われているECサイトでは、商品の見せ方は特に重要です。写真を見て気に入らなければ、購入にはつながりません。

照明から構図、背景まで、画像のすべての要素が売上に影響します。 

背景は特に重要性が見落とされがちですが、効果的な背景の選択は案外難しく、検討するべき点がたくさんあります。

  • 商品を引き立てる背景

  • 商品の特徴や機能を強調する方法

  • 商品の使い方や生産・販売の経緯を伝える方法

  • 何を含めるべきか

  • 商品画像の用途

販売イベントごとに違う背景を使用するなど、画像の用途が変われば背景も変えなければなりません。この記事では、商品画像に使える背景のアイデアと、関連ツールやテクニックを紹介します。

商品画像の背景はなぜ重要なのか

商品写真の背景は、照明や構成、カメラの焦点距離と同様に、画像が与える印象に大きく影響します。商品をどう見せたいのかを意識して背景を選びましょう。 

EC業界で広く使用される白い背景が商品を際立たせるのに対し、ブランドカラーや特定のキャンペーンに合わせた色の背景は、画像の印象や雰囲気を変えます。また、風景や商品の使用場面をイメージした背景は、商品を身近に感じさせ、使用シーンが想像しやすくなります。

下の画像を見ると、同じ商品でも背景が違うと与える印象が異なることがわかります。

商品画像の背景オプション

商品写真の背景は、編集中に作成することも撮影時に選ぶこともできます。

写真編集時に背景を作成する場合は、Photoroomのようなツールを使って背景を生成・追加します。この場合、撮影には無地の白色の背景を使用し、デジタルツールで新しい背景と入れ替え、必要に応じてテキストなどを追加します。

背景を決めてから撮影を行う場合は、例えば木製のテーブルや芝生の上など、商品のイメージに合った場所で撮影します。

背景を後から作成する場合、一度撮影した画像を背景を変えて何度も使用できるため、背景の選択肢が格段に広がるだけでなく、時間・コストともに節約できます。

「ディープラーニングのような技術による背景や不要物の除去、ぼやけ補正、顔加工などといったスマートな機能が、画像編集に変革をもたらしています」とPhotoroomの共同設立者兼CTOのエリオット・アンドレス(Eliot Andres)は説明します。

従来、写真編集は膨大な時間と労力を要する作業でした。例えば、画像の一部を選択するのにもピクセルを1つずつクリックしなければなりませんでした。それが、AIのおかげで作業時間を大幅に削減できるようになったのです

背景の選び方・作り方

商品写真の背景は、出品先のECサイト、対象消費者、使用可能なリソースなどに基づいて選択します。 

ここでは、背景を選択・作成する際のポイントを紹介します。

1. 一貫性・統一感

商品画像で重要なのは、見やすく統一感があることです。商品一覧ページに表示される写真には、すべて同じ背景を使用しましょう。

背景を統一すれば、商品を比較しやすくなります。商品の見せ方に一貫性があると、似たような商品があってもそれぞれの違いや特徴が目立ちやすくなり、消費者が欲しい商品を特定しやすくなります。 

さらに、ウェブサイト自体も見やすくなります。例えば、数多くある帽子の写真の背景が青だったり赤だったりすると、背景色の違いに気を取られて肝心の商品(帽子)に目が行きません。

下の画像は、商品写真に同じ背景を使用している例です。

画像:https://hermanmiller.co.jp/

2. プロンプトの活用 

一貫性に加え、商品画像は様々な使用目的に対応できることも求められます。しかし、中小企業の多くは、背景が異なる商品画像を複数作成する時間やリソース、スキルなどを持ち合わせていません。その上商品数が多いとなれば、画像に求められる汎用性を実現するのはさらに難しくなります。 

そこで活躍するのがPhotoroomです。AI背景画像生成ツールを使ってプロンプトを入力すれば、素早く簡単に背景を生成できます。

例を2つ見てみましょう。最初のプロンプトには「ビロードの枕の上に金の指輪、背景は白い壁」と入力します。

2回目「ガラスの上に金の指輪、背景は庭」と入力しました。  

どちらの背景もAIにより生成されたものです。AI背景作成ツールを使えば、様々な背景バリエーションが一瞬で作成できます。

おすすめ関連ツール:写真の背景を緑色に変更

3. サンプル素材・AI生成画像の使用 

プロンプトの他にも、サンプル背景素材やAI生成背景をワンクリックで追加できる「瞬間背景編集」ツールもあります。編集方法はいたって簡単で、黒い背景画像ライブラリにあるような黒一色の背景や模様入りの背景、自動生成された生活空間など、豊富なオプションの中から選択して追加するだけです。

Photoroomに画像をアップロードするだけで、異なる用途や仕様に対応する幅広い背景画像が表示されます。 

「瞬間背景編集」ツールを使えば、1枚の商品画像で背景が異なるバージョンを複数作成できます。しかも作成には数分しかかからないので、商品撮影に時間をかけて高画質を確保さえすれば、販売やマーケティング用に背景を変えたり追加したりするだけで済みます。

生活空間を意識した商品画像を作成するなら、Photoroomのテーマ別背景テンプレートが便利です。商品の使用場面が想像できるので、実際に使ったときの魅力なども伝えることができます

— Switchup Signs創設者イアン・ネザーコット(Ian Nethercot

4. 照明と影 

照明と影は商品の見え方に直接影響します。 具体的には、

  • 細部がどこまで見えるか

  • 画像の色が実際の色にどれだけ忠実か

  • 鮮明度 

  • どの部分が他の部分より目立つか

  • 実施可能な後処理の程度(基本的に明るく影のない高画質な写真は、暗く発色の悪い写真や影の多い写真より編集しやすい)

商品撮影時や画像作成時には、商品を魅力的に見せる方法を検討します。例えば、ジュエリーなら影ができないように直接光や照明を当てるといいでしょう。反対に家具などの場合は、影をつけたり照明を落としたりして使用場面のムードを演出すると効果的です。

いずれの場合も、撮影段階で画像の用途をすべて予測することは難しいので、必要に応じて明るさの調整影の作成不要物の除去色の変更などを行いましょう。

影作成ツールのおかげで商品画像がよりリアルに、フォトスタジオで撮影した写真のようになりました。画像に違和感はなく、商品はどれも高価に見えます」 

ALLTRUEIST創設者マーカス・アリアガ(Marcus Aliaga

6種類の商品画像用背景 

背景の効果をさらに具体的に見ていきましょう。

ここで紹介するのは、色、質感、使用場面などを含む6種類の背景です。背景素材には他の種類もありますが、ECサイト向けのアイデアに絞ってサンプル画像を作成しました。画像はすべてPhotoroomで作成したもので、背景を変えるだけで商品の見え方や画像の印象が変わることがわかります。  

1. 白い背景 

Amazonを含む多数のECサイトで、画像の背景色は白と決められています。背景が白いと自然に商品に目が行き、ウェブサイトにも統一感が出て見やすくなります。

2. 黒い背景 

黒い背景もサイト全体に統一感を持たせ、商品に注目を集めます。しかし、黒色には気品や高級感を演出する効果があり、画像の雰囲気が変わります。

グラデーションや照明テクニックを使って黒い背景に強弱を付けることで、消費者の興味を引く画像ができあがります。

3. 単色・グラデーションの背景 

単色やグラデーションの背景は、画像にブランドカラーやキャンペーンに合わせた色を使用したい場合に選べるオプションです。背景色は、選ぶ色によって異なる印象を与えたり様々なムードを演出したりします。また、ブランドカラーの背景は、商品とブランドを関連付けやすくします。

背景が青い画像を見てみましょう

背景を黄色に変えると、商品の見え方や画像が与える印象も変わります

背景には商品を引き立てる色を選ぶことが重要です。商品が見づらくなる色や、商品よりも主張が激しい色を使うのは避けましょう。ある程度の試行錯誤が必要かもしれませんが、消費者の目を引く魅力的な商品画像が完成すれば、大きな利益につながるはずです

4. 模様・柄入りの背景

背景に模様や柄を入れると画像が華やかになり、個性的でスタイリッシュな印象を与えます。控えめな模様から派手な柄まで、選択肢はほぼ無限です。

具体的な例を挙げるなら、下の画像のような単純な図形から成るものや、木や大理石のような自然素材を使ったものがあります。また、抽象的なモチーフを使ったオリジナル背景の作成も可能です。

この場合も、背景が商品より目立たないよう注意が必要です。商品とうまく調和し、消費者の興味を引く要素を加えるのがポイントです

5. テクスチャ背景

素材の質感も模様や柄のようなものですが、テクスチャ背景は商品画像をより自然に見せます。風景とは効果が異なりますが、特定の素材の質感を背景に使うと、商品を身近なものと関連付けることができます。

例えば下の画像では、背景のテクスチャがビーチタオルやベッドシーツを連想させます。素敵な休暇を消費者にイメージしてもらいたいなら、効果的な背景と言えるでしょう

6. 風景

風景画像を背景に使うと、生活空間や特定のアクティビティにおける商品の使用場面が明確になります。

この例では、夕暮れ時の風景を背景に、木製ベンチの上に商品(帽子)が置いてあります。子供たちとサッカーをする場面が思い浮かぶ人もいれば、友人とキャンプファイヤーを囲んでいるところを想像する人もいるでしょう。何を連想するかは人それぞれですが、重要なのは、画像の背景が商品の使用場面や生活にもたらすメリットをイメージするのに役立つかどうかです

まとめ

この記事では、商品画像の背景がいかに重要なのかということを見てきました。そして、撮影段階で背景にこだわりすぎなくても、Photoroomを使えば必要な背景を簡単に追加・生成できることも説明しました。 

「創造性の大切さを誰よりも重視しているのはPhotoroomです」とPhotoroomの共同設立者兼CEOのマテュー・ルーイフ(Matthieu Rouif)は言います。

Photoroomが目指すのは、フォトスタジオで撮影した写真のような画像を、どんな事業でも作成できるようにすることです。与えられたツールが優秀であれば、誰でも創造力を発揮できるのではないでしょうか。特に中小企業には、自社のストーリーをどう伝えるのか、というクリエイティブな部分に集中してもらいたいのです。背景除去のような創造力がなくてもできる作業はPhotoroomに任せてください」

Photoroomのモバイルアプリ(App StoreGoogle Playストアでダウンロード可能)またはWeb版にアクセスして、この記事で紹介したメリットを実感してください。背景編集作業で節約した時間を他のタスクに有効活用しましょう。

翻訳/太田晶子

Brendan McConnellI write about e-commerce photography and image editing tips.
商品画像用の効果的な背景の選び方・作り方
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